プロジェクト牛の出産見学【鈴木牧場】

朝、宮内牧場で仕事の様子に密着させていただいた日の夜。

香さんから「牛が生まれそう!」と連絡をいただき、出産の見学をさせていただくことになりました。

以前、鈴木牧場で取材をさせていただいた際に、牛の出産の様子を見たことがあるか、見てみたいかを聞いてくださり、お言葉に甘えて「見てみたい!」という思いを伝えていました。

多くの牧場で頻繁に子牛の誕生の機会があるということが、取材を通して分かってきていたので、出産の様子を見てみたいという思いは、だんだんと強くなっていました。ただ、そこに立ち会うというのは、牛にとっても、働いている方にとっても負担になるのではという思いがあり、自分からは酪農家の皆さんに言い出すことは到底できませんでした。そんな時にそのような言葉をかけてくださったことに、感動していました。

そして、この日、急遽「生まれる!」ということで連絡をくださいました。車を運転してはいけないということをご存じの香さんが、自らお迎えに来てくださいました。

到着すると、、、

赤ちゃんはもう生まれていました!

すぐに生まれたそうです。出産の様子を見ることはできませんでしたが、生まれたての子牛と出産直後の母牛を見ることができました。

それも、初めての経験だったので、とても貴重な機会でした。

出産直後のお母さん牛は、一生懸命子牛の体を舐めています。

まだ、母体にも血がついていて大変な出産を終えたばかりなのに、すごいなあと私は関心しています。お母さん牛の愛情を感じました。

この後、この子牛はあっという間に、従業員の方が別の場所に連れて行きました。お母さん牛は数日たつと、すぐに搾乳のお仕事が始まります。

お母さん牛に対してなんとも言えない感情になり、私が勝手に考えていた「出産とは感動的なもの。」という考えは一気に覆りました。何も知らずに、ただ牛乳をおいしいと思って飲んでいた自分に対して、少しモヤモヤと罪悪感を感じ、こういった様子を間近で見て、現実を知ることができて、本当に良かったと思いました。何かできるわけではないけれど、食をいただくときの気持ちが全く変わってくると思います。

全てを知って牛乳を生産している酪農家の方々は、きっと何も知らない自分よりもずっと身近に命を感じて「犠牲の上に成り立っている人間の食生活」という現実をとっくに受け入れているのだろうと思いました。

この後、まだ出産しそうな牛がいるということで、1時間程牛舎の様子を観察させていただきました。

こんな夜に、お風呂もあがったばかりで、いつもとても忙しくしてなさっている香さんが貴重な機会をくださって、なんて方なんだと、感謝を通り越してなぜだろうか?という疑問まで沸き上がってきてしまいました。

大輔さんもこの時間までまだまだ仕事をなさっていて、こんなに忙しい時に、お邪魔させてくださり、感謝しかありません。

この日は、結局出産の様子を見ることはできませんでしたが、私にとっては忘れられない貴重な1日になりました。

本当にありがとうございました。

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